2009/2/26 木曜日

○○○人って、こうだよね?

カテゴリー: 気質・性格 — admin @ 23:41:10

私たち日本人のほとんどは、日本に生まれて日本に育っています。一人の日本人が実際に会ったり、友だちになったりする外国人というのは、かなり少ないようです。

例えば、米軍基地もない静岡市では、アメリカ人の友だちがいるという人だけでも、かなり珍しいと思います。イギリス人となるともっと珍しくて、フランス人の友だちがいたりすると、もうほとんど宇宙人レベルかもしれません。

筆者は幸い、様々な国の友人知人に恵まれてきておりますが、肌や髪の色が違う一目でわかる外国人と一緒に歩いたりすると、いわゆる「黒船状態」です。

「黒船状態」というのは、オーストラリアの女性と結婚した筆者の親友がかつていった言葉で、「女房と一緒に(静岡の田舎を)歩いていると、周りの日本人から奇異の目で見られたり、驚かれたりする」という、そんな状況のことです。

筆者も国際結婚をした口ですが、exワイフは台湾人でしたので、静岡の田舎のどこを歩いても気付かれたことはありませんでした。むしろ東京のあるホテルで、日本人である筆者自身が「日本の方ですか?」と聞かれたことがあったぐらいです。

近隣の国でも、遠い西洋でも、一人の日本人が生涯に出会って友だちになる外国人の数は限られています。何十年生きてきても、まだ日本人以外とは付き合ったことがないという人の方がむしろ多いでしょう。

そんな日々の暮らしの中で、ごくまれに外国人に接する機会があると、その外国人がその国の典型的なタイプであると思ってしまうことがよくあります。

例えば、1週間ほどアメリカへ団体旅行に行って、あるアメリカ人から話しかけられて馬鹿にされたとしましょうか。それはかなりショックですから、「アメリカ人って、けったくそ悪い奴が多い。」という印象になってしまうと思います。

しかし実際は、アメリカにも良い人もいれば、悪い人もいます。日本に良い人と悪い人がいることと、何ら変わりはないわけです。

または、初めて出会ったアメリカ人が、とても優しくて明るい素敵な人だったとしますと、「アメリカ人って、優しくていいなあ。」という印象になるかもしれません。

しかしこれも、アメリカ人みんながそんな素敵なキャラというわけにはいきません。次に出会ったアメリカ人が悪い人だったとしても、その人をつい信用してしまいますから、騙されたり危害を加えられたりする危険性も高くなります。

「アメリカ人ってさぁ、」

なんて言って、大して付き合ったこともないのに、「アメリカ人はこんな人たち」という先入観や固定観念を持つこともよくある間違いです。

ある日本の社長さんが、
「台湾人ってのは、カネのことしか考えていない。」

と言っていたこともありました。あの社長さんが一体、何人の台湾人と付き合ってきたのか知りませんが、「台湾人ってのは、」と、決めつけている態度には、非常にがっかりしたものです。

「血液型性格判断」というのが、日本などでは流行っていたりしますが、「○○人はどう、○○人はどう、」と、人の性格を国籍だけでタイプ別するとい うのも、冗談のネタとしては面白いかもしれませんが、実際に人と人との付き合いをする上では、あまり役に立つ情報にはなりません。

もっとも、民族性というものは確かにあるようで、私たち日本人も、近隣諸国の人々から、いろんなふうに言われています。

「台湾人は情。日本人は義理で動く。だから日本人の方が冷たい。」
「日本人は約束やルールを守るから信用できる。しかし有礼無体。」

といったことをよく台湾で聞きました。「有礼無体」というのは台湾語で「ウーレーボーテー」と読み、礼儀は見せるが心はこもっていない、といった意味です。

個人主義で、人はみな十人十色という意識の強い台湾人に比べると、日本人は常に周囲との協調性を大事にしていて、よく言われるように、全体主義的です。

しかしこれは考えてみますと、台湾人の一人一人についてそれが必ず当てはまるというものではなく、日本人の全員がそうだと決まった話ではありません。「○○人はこうだ。」という時、それはいつも「○○国の社会がそうだ。」という意味になるのではないでしょうか。

一人一人はみな個性を持っていても、ひとたび同じ国の人たちだけで集団になると、一定の行動パターンというものが出てくるわけです。

2009/2/25 水曜日

素朴な温泉街が示唆するもの

カテゴリー: おもてなし, 温泉, 経済危機 — admin @ 22:47:24

経済危機はまだ終わりの見えない状況ですが、アメリカはオバマ大統領が「終わりの始まり」といって、大胆な舵取りをおこなっているようです。

一方で、世界第二位の経済大国では、足の引っ張り合いのみという、政局あって政治がないような悲惨な状況です。やろうとしているのが本当に景気回復なのか、単なるアメリカ救済なのかもわかりませんし、苦境に陥っている韓国経済を助けようという余裕など皆無のようです。

韓国人観光客のおかげでなんとか商売が成り立ってきた九州などからも悲鳴が聞こえてきます。唯一、円高のおかげで日本人観光客がたくさん買い物をしてくれる韓国のホテルやブランド品店などが好況だということのようですね。

これでは一方通行になってしまいますから、この6月に開港を予定している「富士山静岡空港」に韓国からの定期便が飛ぶとしても、乗客は行きも帰りも 日本人ばかりになるか、下手をすると日本の不況が今後さらに深刻化して、定期便を飛ばすこともできなくなってしまうかもしれません。4月から、燃油サー チャージが値下げされるそうですが、海外旅行をする余裕のある日本人が、本当にこれから増えてくるのか、その見通しも立たないわけです。

そんな中、旅行をしたり、高級品を買ったりできる富裕層が増え続けているのが中国です。株価が上がらないといった不安材料はもちろんあるんでしょう けれども、中国人はお金の動きに対して敏感で目の利く人が多いので、株が儲からないとなれば株など買わないという行動をはっきり取ってきますから、中国の 実体経済が本当に悪くなっているということではないはずです。

「富士山静岡空港」には、上海便も就航しますので、むしろ中国人観光客が増えてくるのかもしれません。

しかしいずれにしても問題は、静岡県がリピーターを生み出せるかということに帰結するんでしょうね。富士山を見た人が、また見たい、年に一度ぐらい は見たいと思うかどうかわかりませんし、浜名湖や伊豆などの観光地をメインとしたツアーへの需要があるのかどうかもわかりません。

これまで外国人観光客がほとんど訪れていない所であっても、日本人の観光客が減っているから外国人が欲しいということになってきただけで、日本人・外国人を問わず、本当に魅力的な観光地やリゾート地へと発展してきたかどうかは別問題です。

観光というのは、一種の流行産業だとも言われます。昭和30年代、40年代に魅力的だった観光地が、平成の現代になってまだ人々を魅了するとは限りませんし、観光業に携わっている皆さんも、そんなことは百も承知だろうと思います。

静岡市には安倍川の上流、安倍奥の地に、梅ヶ島温泉という古い温泉街があります。旅館と民宿が12軒と日帰り温泉兼食堂が1件あるだけの小さな温泉街ですが、下界からはしっかり隔絶された大自然の中、独特の落ち着いた雰囲気があります。

流行りの「露天風呂付き客室」といった高級なものもありませんし、文豪の愛した部屋もありません。また、特異な景勝地というほどでもありません。時 間も時代も止まったまま、ひっそりとある素朴な旅館には、インターネット接続もありませんし、携帯電話もやっと通じるようになったぐらいですから、そこで 味わえるのはどこまでも、日本の、本来の温泉宿の風情だけなんですね。でもそれがとても純粋なものであるために、また来て落ち着きたいというお客様がある んだと思います。

筆者が外国人観光客に是非紹介したいと思うのは、このような、純粋な日本です。ホテルという名の旅館ではなくて、旅館という名の、いつまでも変わらぬ温泉宿です。

そんな温泉宿には、いつまでもずっと続いてほしいと思います。それこそが本当に守るべき文化財なのではないかとも思います。そこには「流行産業」というニュアンスもなければ、実は、外国人観光客の姿もほとんどありません。

梅ヶ島温泉も決して景気がいいわけではありませんが、そこには何か、観光客受け入れのあり方についての、大事な示唆があるように思えてなりません。

2009/2/9 月曜日

Made in Japan

カテゴリー: 文化の違い, 経済危機 — admin @ 6:46:50

30年以上も昔のこと、高校の英語研修でカナダとアメリカへ行きました。初めての飛行機、初めての海外で、同級生全員、興奮していました。

当時はまだ日本製品といえば、安かろう悪かろうの時代ですから、ほんのちょっとの小遣いからどんな記念品を買って帰ろうかと、アメリカ製やカナダ製に目を輝かせたものでした。日本のサラリーマンが月給10万円で、アメリカは20万円といわれたころのことでもあります。

結局私が買ったのは、スーパーマンのTシャツでした。胸に「S」のマークが入った青いTシャツでしたが、クリストファー・リーブの映画『スーパーマ ン』よりもずっとずっと前の時代でしたから、テレビ番組でジョージ・リーブスが演じたスーパーマンのマークです。今となっては骨董品ですが、当時はそれで も本物みたいなマークだったわけです。

仲の良かった友人のひとりは、「Vancouver(バンクーバー)」と英字の入った帽子を買ったんですが、買ってから気付いたのが「MADE IN JAPAN」の製品表示です。もちろん、日本で売っている製品ではありませんから、記念品には違いないわけですが、彼はひどくがっかりしていました。

あれから30年以上経った今の時代でも、これとまったく同じことが起きています。というのは、日本にはるばるやってくる中国人観光客のことです。

せっかく日本まで来たんだから、なにか素敵な日本製品を買って帰ろうと思うのが旅人の人情ですが、買ってしまってから「MADE IN CHINA」の表示に気付くということがけっこう多いようですね。

そんな事情に諦めた中国人観光客もいるようで、日本に来たからといって特に買うべきものはない、とまで言う人もあるようです。

もちろん、そんなところにこそビジネスチャンスがあるわけですから、中国人が欲しくなるような製品を作って成功する機会が、大メーカー、中小メーカー、個人商店ともに、対等に与えられていると考えることができます。

中国の人々、韓国や台湾の人々が、どんなものに興味を示すか、これをしっかり考えて、大当たりを取ることができれば、日本人も日本本位でない、周辺諸国の人々の気持ちが少しでもわかってきたということになるのではないでしょうか。

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