Made in Japan
30年以上も昔のこと、高校の英語研修でカナダとアメリカへ行きました。初めての飛行機、初めての海外で、同級生全員、興奮していました。
当時はまだ日本製品といえば、安かろう悪かろうの時代ですから、ほんのちょっとの小遣いからどんな記念品を買って帰ろうかと、アメリカ製やカナダ製に目を輝かせたものでした。日本のサラリーマンが月給10万円で、アメリカは20万円といわれたころのことでもあります。
結局私が買ったのは、スーパーマンのTシャツでした。胸に「S」のマークが入った青いTシャツでしたが、クリストファー・リーブの映画『スーパーマ ン』よりもずっとずっと前の時代でしたから、テレビ番組でジョージ・リーブスが演じたスーパーマンのマークです。今となっては骨董品ですが、当時はそれで も本物みたいなマークだったわけです。
仲の良かった友人のひとりは、「Vancouver(バンクーバー)」と英字の入った帽子を買ったんですが、買ってから気付いたのが「MADE IN JAPAN」の製品表示です。もちろん、日本で売っている製品ではありませんから、記念品には違いないわけですが、彼はひどくがっかりしていました。
あれから30年以上経った今の時代でも、これとまったく同じことが起きています。というのは、日本にはるばるやってくる中国人観光客のことです。
せっかく日本まで来たんだから、なにか素敵な日本製品を買って帰ろうと思うのが旅人の人情ですが、買ってしまってから「MADE IN CHINA」の表示に気付くということがけっこう多いようですね。
そんな事情に諦めた中国人観光客もいるようで、日本に来たからといって特に買うべきものはない、とまで言う人もあるようです。
もちろん、そんなところにこそビジネスチャンスがあるわけですから、中国人が欲しくなるような製品を作って成功する機会が、大メーカー、中小メーカー、個人商店ともに、対等に与えられていると考えることができます。
中国の人々、韓国や台湾の人々が、どんなものに興味を示すか、これをしっかり考えて、大当たりを取ることができれば、日本人も日本本位でない、周辺諸国の人々の気持ちが少しでもわかってきたということになるのではないでしょうか。
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